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折れたレール―イギリス国鉄民営化の失敗 [和書]

折れたレール―イギリス国鉄民営化の失敗

折れたレール―イギリス国鉄民営化の失敗

  • 作者: クリスチャン ウルマー
  • 出版社/メーカー: ウェッジ
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 単行本


イギリスの国鉄が民営化されたとき、民間がその会社を買いやすいように細かく分け、いろいろ細工をしたために財務状態がいびつになっている。 分け方で最もわからないのが、線路を持っている会社と、その保守をする会社と、線路の交換をする会社が別々だということ。 線路会社では保守と更新をしないほうが利益が上がるし、保守会社も利益を出すためにコストをできるだけ削減しようとするから、手抜きも出る。 安全に運行するとか、正確に運行するというためのインセンティブが無いために、事故が起こるまで何のアクションも取られない事になっていた。 列車を走らせる会社も別で、一つの線路上を複数の会社の列車が走ることになる。 昔エディンバラからダンディーに向かおうとしたとき、ロンドン発のインターシティー列車が3時間遅れ、ということがあったが、そんなときの責任がどこにあるかといい始めたら複雑すぎて、対策も打つためのイニシアティブを取るものもいないことになる。イギリスの列車はスピードを出すとひどく揺れるのが欠点だが雰囲気が好きなので、何とか改善してもらいたいところだ。これから現在どうなっているか調べてみよう。 
この本は2001年に出た本の翻訳だけど、日本語はヒドイ。イギリス英語のもって廻った言い方(circumlocutionというが)にジャーナリスティックな形容詞が一杯着いているであろう原文をそのまま訳しているから、すんなり頭に入ってこない。原文の所為だろうと思っていたら、監訳者の後書きの日本語も変だったからこれは翻訳の問題も大きいのだろう。 原本が出てから翻訳が出るまで暫く間があいているのだから、その後どうなったかを後書きで触れて欲しかった。 


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