日本語国の始まり

テレビのバラエティ番組で秘境の日本語学校というのをやっていて、ケニアの山奥、リトアニア、カンボジアで日本語を学ぶ様子が放映された。人がすれ違うときスミマセンと言いながら手刀を切るという仕草をみんなで練習しているのには笑った。
アニメと漫画の威力で日本語を習得している人口はかなりのもので、日本人が英会話を学ぶ努力よりはるかに効率のいい学習をしているように見える。どんどん外国語を取り込んで行く言語。わかりきった主語は省き、余計な冠詞は不要という効率のいい言語に世界中の国の一部で注目を浴びているようだ。この自由に気が付くと自然と日本語が広がっていき、そのうち本家の日本を取り巻く日本語国という国境を超えた概念ができるのではないだろうか。ここではお天道さんが見ている世間で八百万の神に頼み、仏を拝み、クリスマスもハロウィーンも取り込む日本文化だから、イスラムを取り込むこともできる。離れていると原理主義的になるかもしれず、そのうち日本語国が本家より礼儀を重んじる、柔道界のような逆転現象も起こるかもしれない。ウーン、誰かこのプロットで小説を書かないかな。