須賀敦子 静かなる魂の旅 トリエステの坂道 [TV]
BS朝日で須賀敦子 静かなる魂の旅 トリエステの坂道を見た。 須賀敦子の本は「ミラノ霧の風景」「トリエステの坂道」「遠い朝の本たち」の3冊しか読んでないが、イタリアの風景の明るさをすがすがしく描写してくれる裏で、あらかじめ予定された悲しみが流れていて、時にそれが姿を現わすと胸が詰まる思いがする。 番組は彼女の育ちから、ミラノの書店で夫と過ごした日々、夫が亡くなってから行ったベネツィア、夫も好きだった詩人の育ったトリエステの静かな画面を背景に、その地を後年訪れたときの文章が読まれる。 画面でも静かな悲しみがたち現れて来はするが、美しい町並みが一度は行きたいものだという気にさせて食い入るように見てしまった。 須賀敦子の文章を読むのが原田知世だったが、言葉の粒立ちが悪く、ふわふわと表面をなでる様な読み方だったのが残念。
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